ウイスキーの聖地、アイラ島にありロイヤルワラント(英国王室御用達)としてチャールズ国王も直接買い付けに来られるラフロイグ蒸留所。
年間販売本数はアイラモルトでは断トツ1位の380万本!生産量の70%がシングルモルトとして出荷されています。
ラフロイグの特徴はなんと言ってもスモーキーさと独特のピート香。
ウイスキー初心者には少し敷居が高いと思われがちですが、ぜひ一口飲んでみて下さい。
飲み終わるころには、ラフロイグの魅力にとりつかれていること間違いなしです!
筆者もボトル1本を飲み終わる頃には完全にハマっていました
ラフロイグの特徴を簡単に・・・
- 強いスモーキー感と独特のヨード香
- その奥に広がる甘み
- プリンスオブウェールズ
テイスティングメモ
ラフロイグ10年
テイスティングメモ
2022年3月 プレゼント
ストレートで飲んでみる
まず香りでスモーキーさを感じる。ヨードの香りも存分に味わう。
飲みすすめるとまろやかな口当たりで海を思わせる香りが広がる。
慣れてくると甘みも感じることができる。
やはりピート香が最高にクセになる。
ハイボールで飲んでみる
ヨード感はだいぶ薄れ、ほどよいピート感が残って飲みやすい。
ストレートの複雑な味わいに慣れてしまうと少し物足りなさを感じる。
香りの広がりも少なめになってしまう。
ストレートでスモーキー感とヨード香を楽しむのがおススメ。
ラフロイグのラインナップ
ラフロイグのラインナップは公式サイトに掲載されているもので、9種類のレギュラーボトルと3種類のカーディス(会員限定販売)の合計12種類。
定番の「セレクト」や「10年」からシェリーオーク仕上げや25年など、どれも1度飲んでみたいラインナップです。
ただ、購入する前に味の傾向や相場感を知っておきたくないですか?
ウイスキー情報メディア「Whiskeen(ウイスキーン)」さんでは、ラフロイグ11種類を一挙に紹介されています。
また、ラフロイグ以外にもウイスキー情報を個性あふれるライターさんが紹介してくれます!
ウイスキーファンは必見ですよ!
プリンス・オブ・ウェールズ
1994年、イギリスのチャールズ皇太子(当時)が蒸留所を訪問され、シングルモルトウイスキーとして初めて王室御用達許可証を下賜されました。
当時のチャールズ皇太子の称号である「プリンス・オブ・ウェールズ」が与えられ、蒸留所の外壁に王室の紋章が刻まれています。
その後、ラフロイグの新製品が誕生した際には、チャールズ国王が試飲されることが慣例になっています。
例えば、2008年ラフロイグが最初の瓶詰めを開始したカーディス(ゲール語で友情の意)はチャールズ国王2度目の訪問時に飲まれています。
ちなみに、カーディスはメンバーシップ限定の販売で、入会すると購入できるようになります。
入会サイトはこちら
このラフロイグの会員制度は、とてもユニークで商品購入などでポイントを貯めるとランクが上がっていくのですが、入会時の名称が「ピート」。
次のレベルが「スモーク」。
最上位ランクが「オーク」となっていて、ラフロイグらしいと感じるネーミングですよね。
蒸留所について
ロケーション
蒸留所はアイラ島の南、ポートエレンの東1.8マイル(約3㎞)のところにあります。
周りにはラガヴーリン・アードベッグなどの有名蒸留所が建ち並んでいます。
まさに、ウイスキーの聖地ですね!
ラフロイグとは、ゲール語で広い入り江の美しい窪地という意味。
言葉どおり、ほんとうにすばらしいロケーションです。
アイラ島へのアクセスは飛行機かフェリーが一般的ですが、ラフロイグへ行くならフェリーで「ポートエレン」へアクセスするのがおススメです!
ポートエレンへはケナクレイグからフェリーが出航しています。所要時間は2時間少々。
夏のほうが便数多めでアクセスしやすいですね。
特徴
- 水
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ピート成分を含んだ水をキルブライト貯水池から供給。
- ピート(泥炭)
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蒸留所専用のピートボグ(採掘場)から掘り出され、ツツジ科のヘザーとコケ類、海藻がふくまれているため、スモーキーでヨウ素感のある仕上がり。
- 麦芽
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使用する麦芽の15%を蒸留所で製麦している。伝統のフロアモルティングによりピート香や潮風を取り込み独特の風味に仕上がる。
糖化された麦汁は6基の発酵槽で55時間かけて発酵され、アルコール度数8.5度のウォッシュとなります。
ビール近い感じですね。
ポットスチル(蒸留器)は初溜器が3基、再溜器4基が稼働しています。
銅製の再溜器のランタン型形状がスモーキーな特性に影響を与えているとされています。
熟成樽はアメリカンホワイトオークでバーボン熟成に1度使用されたものを使用しています。
この熟成樽により、キャラメルのような甘さ・バニラ・果実・軽いスパイスなどの風味が加わります。
また、バーボン樽の他にシェリー樽も使用しており、風味の幅を拡げています。
ツアー
蒸留所見学ツアーは、数種類用意されています。
1時間半のコースは、£60(10,000円程度)で熟成庫の見学とテイスティングがついています。
こちらの口コミを見るとしっかりしたツアーで満足感は高めのようです。
ただ、かなり人気のようですので、予約して出かけましょう。
人気のツアーはすぐに満員になるそうです。
公式ツアーの予約はこちらからどうぞ。
ショップも充実してそうだし、満足できそう!
大手だし、日本の資本も入っているしね!
メンバーシップに入会して特典もゲットしたいね!
200年を超える歴史を持つラフロイグ。これまでの歴史を知りつつ、ツアーに参加してみるとすばらしさを再発見できるかもしれません。
また、アイラ島南側は多くの蒸留所が並んでいるので、お酒に強い方は「ツアーはしご」なんてのもアリかもしれません。
お酒に強くない方や、車で廻る方も申告すればミニボトルに詰めてもらえるみたいですので安心ですね。
アイラ島を隅々まで堪能したい方はホテル宿泊がおススメです。
歴史
1815年頃 | ジョンストン兄弟は牛を育てるため土地を借り、牛の飼料として大麦を栽培 その大麦でウイスキーを作ったところ、島内で評判となり本格的にウイスキーの製造・販売をはじめる ウイスキー作りを本格的に始め「ラフロイグ蒸留所」が誕生 このころは、シングルモルトウイスキーとしての販売はそれほど多くなく、アイラ島のほかの蒸留所と同じくブレンデッドウイスキーのキーモルトとしてスモーキーでピーティーな味がその価値を高めていた |
1887年 | 経営権がハンター家によって継承 この頃より隣にあるラガヴーリンのマッキー家との争いが始まる ブレンデッド用ウイスキーをラガヴーリンのオーナーであるMackie&Co.社へ卸していたが、シングルモルトの出荷に影響を及ぼすと判断し、契約を終了 このことにより、裁判に発展する |
1907年 | Mackie&Co.社のオーナーであるマッキー氏が、蒸留所への重要な水路に石を投下し、蒸留所は製造不能に陥る 裁判で勝利し水路が復活。この事件でMackie&Co.社はラフロイグから撤退 Mackie&Co.社は、ラガヴーリンの敷地内にモルト・ミル蒸留所を建設 この蒸留所は、ラフロイグのコピーを目指して作られたが、ラフロイグの繊細で複雑な味わいをコピーすることはできなかった |
1923年頃 | 生産能力を増強し、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、カナダへ向けて輸出を開始 禁酒法が適用されていたアメリカへの輸出にも成功する |
1954年 | ベッシー・ウィリアムスが史上初めて女性として蒸留所の所長に この頃、スペイン産シェリー樽の不足によりテネシー産バーボン樽が採用されるなど、現在のラフロイグが確立されていった |
1990年 | ラフロイグ10年がシングルモルトとして世界販売1位に |
1994年 | チャールズ皇太子によりロイヤルワラントを下賜され、プリンス・オブ・ウェールズの称号を得る |
2014年 | 日本のサントリーHDがビーム社を買収 |
ラフロイグのオーナーが日本の会社っていいのかな・・・?
日本の会社だからこそ、伝統を守って最高品質のウイスキーを提供してくれると思うよ!
飲みながら読んだ本
タイトル | 種の起源 |
著者 | チャールズ・ダーウィン 渡辺政隆 |
出版社 | 光文社 |
発売日 | 2009年9月20日 |
読書メモ
書いてあること
・身の回りの動植物を観察し、なぜ変異がおこるのか?この変異がその後どのような進化になるのか?を解説してくれる。
当時当たり前であった創造説とダーウィン自身の学説である進化論とのハザマで、どのように論じれば一般人に理解できるのかを苦悩しながら記している様を読み取れる。
懇切丁寧に解説してあるので、少々話しが長くなっているが諦めずに読んでみる価値はある。
まとめ
200年を超える伝統を大切に、常に挑戦し続けるラフロイグ蒸留所。
たしかにその独特の風味は好き嫌いが分かれるところですが、世界の人々だけでなく英国皇太子までもを魅了し続ける「ラフロイグ」を1度ためしてみて下さい。
私や会社の同僚もその深みにハマりました。
みなさんも是非、ラフロイグの世界に足を踏み入れてみませんか。
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