グレンフィディックは、1963年ブレンデッドウイスキーが主流だった時代に、世界に先駆けてシングルモルトウイスキーとして発売されたウイスキーです。
創業当時からの家族経営を現在も貫き、常に革新的な経営方針で世界中のウイスキーファンを楽しませてきました。
もちろん日本でも人気のブランドで、鹿のロゴと三角形のボトルデザインは見たことがある方も多いかもしれません。
ウイスキーに力を入れているスーパーなら結構置いているところ、多いですよ!
グレンフィディックを簡単に・・・
- 世界180カ国で飲まれている超メジャーボトル!
- 日本でも手に入りやすく、普段飲みに最適価格!
- スコットランド最多の28基のスチルが並ぶ蒸留施設は圧巻
テイスティングメモ
グレンフィディック12年
2024.7.14
リカーマウンテン銀座で購入
ストレートで飲んでみる
香りは洋ナシを感じつつ、フルーティ
一口飲むと、はちみつの様な甘みと、華やかでフルーティな味わいが広がります。
どことなく柑橘系の味わいもあるような・・・(気のせいかもしれません)
初心者にかなりおススメですね!
少し加水してみる
加水すると、アルコール分が緩和され、甘みやフルーティさが格段にUPします!
初心者には、こちらの方がこのボトルの味わいを最大限に楽しめるかもしれません。
ハイボールで飲んでみる
さすがは世界各国で販売されているシングルモルトです!
ハイボールにしても、その香りや味わいはしっかり楽しめます。
価格帯・味わい・飲み方、どれをとっても初心者にやさしいボトルですね!
入手しやすさNO.1
世界180カ国で愛飲されているグレンフィディック。
当然日本でも販売されていますが、グレンフィディック12年は名だたるブレンデッドウイスキーやグレーンウイスキーに交じって、地域密着の地元スーパーに売ってたりします。
大手リカーショップに行けば、結構大量に並んでいますね。
ウイスキーブームの今、なぜ大量に熟成ボトルを出荷できるのでしょうか?
その秘密は、家族経営ならではの長期目線での経営が出来ているからです。
今でこそ世界中で空前のウイスキーブームですが、ウイスキー不遇の時代は過去に幾度となく訪れています。
大手のウイスキーメーカーは需要の低迷に合わせて生産量を減少させましたが、グレンフィディックはむしろ生産量を増やし潤沢なストックを確保したのです。
ウイスキーは「時間のお酒」と言われるように、熟成させればその価値は増大していきます。
増産を決めて生産量を増やしても飲めるのは10年後や20年後なのです。
特に、1920年代は戦争の影響による不況や禁酒法などによってウイスキー業界は大打撃を受けていました。
それでも増産を決めて大不況を乗り切った経験が今でも生きています。
昨今、大手メーカーが販売休止や数量減少といった対策をしているなか、フラッグシップモデルとして12年から18年までを提供しているグレンフィディックの経営戦略はほんとに素晴らしいですね!
低迷期に増産を決めた当時の経営陣には感謝しかないですね。
すばらしいスペックのウイスキーを低価格で提供してくれているのですから。
蒸留所について
ロケーション
蒸留所のあるダフタウンは、スペイ川の中流域に位置しており、小さい街ながら蒸留所が集まっているウイスキータウン。
ダフタウン蒸留所・モートラック蒸留所、同じ敷地にあるバルヴェニー蒸留所・キニンヴィ蒸留所と5つの蒸留所が稼働しています。
街の中心部にある時計台はレトロな雰囲気出てますね!
街並みも同じく石造りの建物が並んでいてステキな街です!
上のストリートビューで交差点の右の建物を見て下さい。
「The Whisky Shop Dufftown」というお店が見えると思います。赤い入口が目印です。
このお店、ウイスキー専門店なのですがかなりの品揃え!
店内の写真を見ると、日本でいう「角打ち」の様な感じですね。
ダフタウンに泊まった際には必ず立ち寄りたいショップです。
お土産もここで決まりですね!
蒸留所はダフタウンの街から少し北に行った街はずれのフィディック川の側に建っています。
広大な敷地はまるで公園のようですね。
こんなきれいな蒸留所ですが、家族経営で最初は自分たちで石を積んで蒸留所を建てたというから驚きです!
今でも当時の石積みの建物は使用されているそう。歴史を感じますね!
特徴
小さめでスワンネックのスチルは28基あり、スコットランド最多です。
このスチル、全てオーダーメイドで作られており蒸留器職人を直接雇用して維持しているのです。
スチル自体は、蒸留所が始まった時に使っていた初代と全く同じ寸法・スタイルを守って作られています。
蒸留方法も当時のまま、直火で加熱する方法で行っています。
この不変のスタイルは蒸留器だけでなく、蒸留所全体に及んでいて熟成庫や樽、蒸留棟を管理する職人たちもまた直接雇用されており、その数250人。
斬新なボトルデザインに変更したり、売れないと言われたシングルモルトウイスキーを世界へ向けて発売したりと、革新的なマーケティングを展開している蒸留所ですが、一番大切な核の部分は「不変」というスタイル、すばらしいですよね。
ファンと蒸留所の歴史を大切に思っている気持ちが伝わりますね!
ウイスキーに使う水は敷地内のロビーデューの泉からの湧き水を利用しています。
この水は、雪解け水でミネラル豊富。
創業時、小さな蒸留棟しかなかったにもかかわらず1,200エーカー(480万平米、東京ドーム100個分!!)の土地を取得しており、将来必要になるであろう水源と土地を確保していたとのこと!
創業者のウィリアムさん、先見の明がありすぎです!
20年もの間、ダフタウンの蒸留所(モートラック蒸留所)で修行していただけあって、蒸留所に最適な土地をずっと探していたのかもしれませんね。
樽についても、グレンフィディックはこだわりを持っています。
専属の樽職人が、届いたバーボン樽やシェリー樽の品質をチェックし、熟成に備えています。
新旧合わせて約80万本の樽を47軒の熟成庫で管理されており、その熟成度合いもベテランの職人が管理していると思えば心強いですし、間違いないと思わせてくれますね!
ツアー
グレンフィディック蒸留所ツアーは£20(3,000円程度)で1時間半のガイド付きツアーです。
ツアーの最後には12年から21年までの4種類のウイスキーをテイスティングできます。
楽しみですね!
ツアーの予約はこちらから。
歴史
グレンフィディック蒸留所は創業者のウィリアム・グラント1886年に創業して以来グラント家が経営しており、家族経営を維持している数少ない蒸留所のひとつです。
現在は、5代目のグレン・ゴードンが継いでいます。(2代目はウィリアムの娘婿のチャールズ・ゴードン)
1886年 | 創業者のウィリアム・グラントが、20年勤めたモートラック蒸留所を辞め新蒸留所建設に着手 |
1887年 | 12月25日、グレンフィディック蒸留所として最初の蒸留を開始 |
1898年 | ブレンデッドウイスキー「グランツ」を発売 |
1920年代 | アメリカの禁酒法によりウイスキーの需要が低迷する中あえて増産を決意 |
1957年 | 現在もみられる三角形のボトルデザインを公表 |
1963年 | シングルモルトウイスキーとしてグレンフィディックを世界市場で発売 |
1969年 | 世界で初めてのビジターセンターを開設 |
1974年 | 英国政府公認の「クイーンズアワード」を受賞 |
2017年 | 年間売上122万ケースを達成 |
まとめ
グレンフィディックは、世界180カ国で飲まれている超メジャーボトルで、日本でも手に入りやすく、普段飲みに最適な価格です。
先を見据えた経営戦略により、ウイスキーブームで他のメーカーでは品薄が続く今でも、熟成ボトルを切らすことなく販売してくれています。
まずは、12年ボトルを飲んでみて、そこからタテ飲みを進めたいですね!
初心者には絶対におススメボトルですので、是非お試しくださいね。
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