スコットランドの北に位置するハイランド地方。
ハイランド地方には数多くの有名蒸留所が点在しています。
また、ハイランド地方は大自然が育んだ壮大な景色と、歴史的建造物が調和するみごとなパノラマが見る人を圧倒し、観光にも最適です。
ハリーポッターのロケ地としても有名ですね。
そんなハイランド地方のシングルモルト、ハイランドモルトの特徴とおススメの蒸留所をざっくりとご紹介します。
おススメの蒸留所5選!
- プルトニー蒸留所 オールドプルトニー12年 ボトルの形が特徴的
- ダルモア蒸留所 ダルモア12年 重厚感のあるボトル
- エドラダワー蒸留所 エドラダワー10年 とにかく種類が豊富
- ロイヤル・ロッホナガー蒸留所 ロイヤル・ロッホナガー12年 王室も愛したウイスキー
- オーバン蒸留所 オーバン14年 クラシックモルトシリーズ
ハイランドモルトの特徴
ハイランド地方とは、スコットランド北部のハイランド境界断層の北西側とされるのが一般的です。
上の地図では濃い緑色の地域ですが、ウイスキーの世界では若干異なります。
ウイスキーの世界では、ハイランド・ラインと呼ばれる境界線があり、西のクライド湾と東のテイ湾を結ぶラインです。
このラインを境にウォッシュ法が施行されており、北側のハイランド地方は重税に苦しめられていました。
重税であったとしても、ハイランドの冷涼な気候とおいしい水・高品質のピートなどウイスキー造りに欠かせない要素があったハイランド地方は多くの蒸留所が設立され今に引き継がれています。
広大な地方に特徴的な蒸留所が点在しているため、東西南北の地域にわけて紹介します。
北ハイランド
北ハイランドのウイスキーは、しっかりした風味となめらかなでリッチな口当たりのウイスキーです。
また、少しドライな味わいも感じられます。
当ブログでは、ハイランド地方の首都インヴァネスより北を北ハイランドとします。
では早速、北ハイランドにある主な蒸留所を北からご紹介していきます。
蒸留所の数がとても多いので、全部紹介しきれませんがご容赦くださいね。
ウルフバーン蒸留所
ウルフバーン蒸留所は、2013年に157年の時を経て復活した蒸留所です。
本土であるブリテン島では最北の蒸留所で、ロゴはオオカミです。
生産を再開してまだ新しい蒸留所ですが、数々の受賞歴があるなど今、勢いにのっている蒸留所です。
販売しているウイスキーは4種類ですが、どれも個性豊かなウイスキーです。
まだ、飲んでいない方はぜひ飲んでみて下さい。
蒸留所ツアーも行っているので、蒸留所があるサーソーの街の観光と一緒に組み入れるのも楽しいかもしれません。
ツアーはこちらから。
プルトニー蒸留所
プルトニー蒸留所は、ウルフバーン蒸留所が復活するまではブリテン島最北の蒸留所でした。
ニシン漁で栄えたウィックという街にあるので、ウイスキーの風味も潮の香りを取り込んだものになっています。
プルトニー蒸留所は、珍しい形のポットスチルで有名です。
ひょうたん型をしていて、上部は建物の屋根にあたるという理由からカットされ、T型になっています。
ツアーは£15(2,500円程度)からありますが、最高の体験ができる£100(16,000円程度)のツアーも行ってみたいですね。
ツアーはこちらから
クライヌリッシュ蒸留所
クライヌリッシュ蒸留所はジョニーウォーカーのキーモルトとして有名な蒸留所です。
また、蒸留所の建物もとても近代的で、建築物としても美しく1度は訪れたい蒸留所です。
もちろん、ツアーも充実しており£45(7,000円程度)のツアーでは、すばらしいBARで3種類のウイスキーを堪能できます。
ツアーはこちらから
グレンモーレンジ蒸留所
グレンモーレンジ蒸留所はテインという街のはずれにあります。
北海に面したドーノック湾沿いに建っており、車で入っていくと石造りを思わせる外壁にオレンジ色のドアがついた、とてもおしゃれな蒸留所が見えてきます。
この蒸留所のブランドカラーにぴったりです。
この蒸留所の特徴は、首の長いポットスチルでしょう。
全部で14基のポットスチルが並ぶすがたは是非とも見ておきたい光景です。
蒸留所ツアーは、1時間のコースで£18(3,000円程度)から参加でき、2種類のウイスキーを楽しめるお得なコースになっています。
ツアー予約はこちらから。
ダルモア蒸留所
ダルモア蒸留所は、1839年創立の歴史ある蒸留所ですが、その建物も歴史を感じさせる重厚感のある建物です。
建っている場所はクロマーティ・ファースという入江に面しており、とてもきれいな場所です。
ビジター施設も贅沢なものが用意されているということですが、2022年7月現在は、Covid19の影響でツアーが休止されており、内容をご紹介できず残念です。
再開され次第、アップしていきたいと思います。
南ハイランド
南ハイランドのウイスキーは、あっさりライトな風味とソフトな甘みが特徴のウイスキーです。
ローランド地方のウイスキーに特徴が似ています。
エドラダワー蒸留所
エドラダワー蒸留所は、パースから北へ26マイル(約40㎞)の内陸にある蒸留所です。
この蒸留所は世界で最も小さい蒸留所の一つとして有名です。
とてもかわいらしい建物ですね。
日本でいう、家族経営のような蒸留所ですが、生産量は多く種類も豊富です。
また、ボトルが大変かわいくおしゃれで、コレクション欲を駆り立てられるラインナップです。
ツアーも通常であれば行っているようですが、2022年7月現在は、Covid19の影響でツアーが休止されており、内容をご紹介できず残念です。
再開され次第、アップしていきたいと思います。
アバフェルディ蒸留所
アバフェルディ蒸留所はエドラダワー蒸留所から少し西へ行ったところにある蒸留所です。
この蒸留所はブレンデッドウイスキーで有名なDewar’sのオーナー、デュアー家が建てた唯一のスコッチウイスキー蒸留所です。
もちろん今でもDewar’sへモルトウイスキーを供給しています。
重厚な石組みの建物と近代的なガラス張りの建物があり非常におしゃれな蒸留所です。
ツアーも充実しており、ぜひ体験してみたい内容です。
ツアーの予約はこちらから。
グレンゴイン蒸留所
グレンゴイン蒸留所は、グラスゴーから北へ13マイル(約20㎞)のところにある蒸留所です。
アクセスはかなり良い蒸留所ですね。
バス停が蒸留所の目の前という好立地です!
これなら、少々飲んでもグラスゴーまで帰ることができそうです。(自己責任でおねがいします。)
グレンゴインのウイスキーは、ゆっくり時間をかけて作られます。
また、麦はピートを焚かずに乾燥させるため、ピート香がなく麦本来の味をダイレクトに味わえるウイスキーです。
ツアーも充実していて、蒸留所のウイスキー造りをじっくり体験できる内容になっています。
ツアーの予約はこちらから。
東ハイランド
東ハイランドは、スペイサイドを含む地域ということもあって、特徴も似ています。
フルーティーでフレッシュな味わい、リッチな風味を堪能できます。
グレンギリー蒸留所
グレンギリー蒸留所は、ハイランド地方で最古の蒸留所の一つです。
グレンギリーとはゲール語で「谷間の荒れた土地」という意味ですが、昔から麦の栽培が盛んな地域で多くのウイスキーが作られた地域でした。
現在の地図を見ても圧巻の麦畑ですね!
220年以上の歴史を誇り、オーナーは幾度となく変更されていますが、現在はサントリーHD傘下となっています。
アードモア蒸留所
アードモア蒸留所は、海抜600フィートにありノーザン鉄道の線路脇にあるという、珍しい蒸留所です。
周りは麦畑が広がるのどかなところです。(何もないところです笑)
残念ながらこの蒸留所はビジターセンターがなく、ツアーも行っていないとのことで、4種類のウイスキーを購入して楽しみましょう!
ロイヤル・ロッホナガー蒸留所
ロイヤル・ロッホナガー蒸留所はケアンゴームズ国立公園の東、バルモラル城のすぐ側にあるとても美しい蒸留所です。
ディアジオ傘下の蒸留所ですので、ツアーは充実していますし、ビジターセンターもきれいです。
ツアーの予約はこちらから。
西ハイランド
西ハイランドはそれほど蒸留所が多くありません。
海に近い蒸留所のウイスキーは、少し潮っぽくさわやかな味わいです。
ハイランド特有の芳醇さとアイランド特有のピート香を楽しめるお得なウイスキーです。
オーバン蒸留所
オーバン蒸留所は、とてもきれいな港町にあり街並みに溶け込んでいます。
左奥の黒っぽい建物が蒸留所です。
オーバン蒸留所は、UD社が提唱したクラシックモルトシリーズのハイランドを代表する銘柄に選ばれているだけに、個性的な味わいです。
ハイランドのフルーティーさや、アイランド・アイラのスモーキーでピーティー、そして港町特有の塩味と色々な地域の特徴を併せ持っています。
ここもディアジオ傘下の蒸留所ですので、ツアーは充実していますし、ビジターセンターもきれいです。
ツアーの予約はこちらから。
ベンネヴィス蒸留所
ベンネヴィス蒸留所は日本のニッカウヰスキーが所有する蒸留所です。
ベンネヴィスはブリテン島最高峰のベンネヴィス山から名を取っています。
味わいは豊かなコクとフルーティーな甘さが特徴です。
この蒸留所のウイスキーは、割とリーズナブルな価格となっているので、気軽に楽しめそうですね!
ハイランドの見どころ
ハイランドはとにかく自然が魅力で、高くそびえる山々、広々とした平原、ヘザーに覆われた荒野など非日常を味わえます。
また、中世のお城などの建造物はまるで神話の世界。
グレンフィナン陸橋などは、ハリーポッターのロケ地でも有名です。
ネス湖はとても神秘的な湖ですが、日本ではネッシーで有名な湖です。
ハイランドの首都、インヴァネスから近くアクセスしやすいのがいいですね。
まとめ
ハイランドは、数多くの蒸留所があり地域も広いので、場所によって違った特徴を楽しめるところが魅力です。
ほとんどの蒸留所は、ビジターセンターやショップを完備しているので、観光とセットで楽しむのがベストですね。
蒸留所がこれだけ多いと、お気に入りを見つけるのも大変ですが、ぜひ「この1本」を見つけて蒸留所を訪ねてみましょう!
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