ひと口にウイスキーといっても、その作り方や原料によって違いがあることをご存知でしたか?
日本でも人気が高いシングルモルトウイスキーを中心に解説します。
シングルモルトウイスキーの特徴を簡単に・・・
- モルト原酒のみで作られたウイスキー
- 個性豊かなウイスキーを味わえる
- スコットランド・アイルランド・日本が有名な産地
シングルモルトウイスキーとは??
シングルモルトウイスキーってなに?
シングルモルトウイスキーとは、1つの蒸留所(シングル)においてモルト(大麦麦芽)原酒のみで作られたウイスキーのことです。
実は、ウイスキーはいろいろな蒸留所で作られた麦を原料とするモルト原酒、トウモロコシなどの穀物を原料とするグレーン原酒をブレンド(混ぜて)することによって、複雑で変化に富んだ味わいを出していて、有名な銘柄はほとんどがブレンドされたウイスキー(ブレンデッドウイスキー)なのです。
では、なぜブレンドされたおいしいウイスキーがあるのに、シングルモルトウイスキーが人気なのでしょうか?
それは、一つひとつの蒸留所の個性がダイレクトに味わえるからです。例えば原料に同じ大麦麦芽を使ったとしても、それぞれの蒸留所の水・気候・風土などが天然のスパイスとして取り込まれることによって、まったく違った味・香りのウイスキーが出来あがるのです!
そして、出来上がった個性豊かなウイスキーをダイレクトに感じることができる、これがシングルモルトウイスキー最大の魅力であり、多くのファンがいる理由です!
なんか、すごそう・・・
みなさんも、そんなシングルモルトウイスキーの世界にハマってみませんか??
ウイスキーの種類
シングルモルトの世界にハマる前に、そもそもウイスキーっていろいろな銘柄があるけど、みんな同じウイスキーなの?どれを選んでも同じなの?どんな違いがあるの?
ウイスキーは原料の違いによって大きく2つの種類に分けられます。
モルトウイスキー
一般的に大麦麦芽つかって作られるウイスキーをモルトウイスキーといい、原料の特徴や蒸留所の気候・風土などが個性としてダイレクトに反映されやすいのが特徴です。また、国・地域によってモルトウイスキーの定義はさまざまで統一はされていません。
例えば、
スコットランドやアイルランド・日本ではモルト100%と定義されており、それ以外はモルトウイスキーを名乗ることはできません。
一方、
アメリカでは、原料の51%以上あればモルトウイスキーと名乗ることができます。
グレーンウイスキー
とうもろこし・ライ麦・小麦などの穀類を主原料に作られるのがグレーンウイスキーです。グレーンウイスキーは、クセが少なく繊細でなめらかな味わいで、ウイスキー初心者でも親しみやすいのが特徴です。
ブレンデッドウイスキー
モルトウイスキーの原酒とグレーンウイスキーの原酒をブレンドして作られるウイスキーで、個性あふれる複数のモルトウイスキーをすっきりとした味わいのグレーンウイスキーがまとめ上げ、それぞれの特徴・長所を生かしたウイスキーです。
シングルモルトウイスキーの主な産地と特徴
スコットランド
スコットランドで作られるウイスキーは、スコッチウイスキーと呼ばれ、麦芽を乾燥させる際にピート(泥炭)を燃やすことによって生まれる、独特のスモーキーフレーバーが特徴となっています。ただ、それぞれの蒸留所が個性あふれるウイスキーを作っており、蒸留所のある地域によっておおまかにタイプを分けることができます。
スコッチウイスキーの定義・・・2009年に定義され、スコットランドにおいて、穀類を酵母により発酵させたものをアルコール度数94.8%以下で蒸留し、容量700リットル以下のオーク樽で最低3年以上熟成させて、アルコール度数40%以上で瓶詰したもの
wikipediaより引用
ハイランド
ハイランドは大自然が育んだ壮大な景色と歴史的建造物が調和する圧巻の景色が訪れる人を魅了する地域です。
そこで作られるウイスキーは、しっかりとした風味とリッチな味わいが特徴ですが、地域が広いため東西南北の地域でそれぞれ特徴があります。
詳しくは、別記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
スペイサイド
スペイサイドはスコットランドにある女流所の半数が建ち並ぶスコッチウイスキーの聖地。
ここで作られるウイスキーは、華やかな香りと甘くなめらかな味わいが特徴です。
詳しくは、別記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
ローランド
ローランドは最近のウイスキーブームの影響で、蒸留所の建設ラッシュ訪れている地域です。
スコットランドの首都であるエディンバラや大都市グラスゴーなどがある地域ですが、広大な麦畑も広がります。
ローランドのウイスキーは、都会的で飲みやすくライトで強い麦の味わいが特徴です。
詳しくはこちらの記事で紹介していますので、ご覧ください。
アイランズ
アイランズは6つの島にそれぞれ特徴的な蒸留所があり、自分の好みをみつけられる地域です。
海が近いということから海を感じさせる味わいが特徴のひとつとなっています。
詳しくはこちらの記事で紹介していますので、ご覧ください。
アイラ
アイラ島はスペイサイドと並ぶウイスキーの聖地とされる地域です。
ウイスキーの特徴は、スペイサイドとは大きく異なりスモーキーな中にも甘味や塩味を感じる、独特で強烈な個性がです。
人によっては個性が強烈すぎて敬遠される方もいらっしゃいますが、実は色々な特徴の蒸留所があり初心者から十分に楽しめるウイスキーです。
アイラモルトに挑戦してみたいと思った方はこちらの記事で詳しく説明していますので、ご覧ください。
キャンベルタウン
キャンベルタウンは港町に位置していることから、ブリニーと言われる塩辛さが特徴的な味わいです。
かつては多くの蒸留所でにぎわった街でしたが、今は数件の蒸留所のみになってしまいました。
ただ、蒸留所復活の話が上がってきていますので、今後に期待ですね。
アイルランド
アイルランド共和国および北アイルランド(アイルランド島)で作られるウイスキーは、アイリッシュウイスキーと呼ばれ、ピートを使わないためスモーキー感はなく、穏やかでマイルドな味わいが特徴となっています。
また、ウイスキー発祥の地とされ伝統的な製法である、単式蒸留機(ポットスチル)で3回蒸留を行うことにより、クリアでライトな味わいも特徴のひとつで、ウイスキー初心者でも飲みやすいとされています。
さらに、近年続々と新しい蒸留所が立ち上げられている、今注目のウイスキーです。
アイリッシュウイスキーの定義・・・1980年に定義され、穀物類を原料とし、麦芽に含まれる酵素により糖化し酵母により発酵させたものをアルコール度数94.8%以下で蒸留したものを木製樽に詰めアイルランド島で3年以上熟成させたもの
wikipediaより引用
日本
日本で作られるウイスキーは、ジャパニーズウイスキーと呼ばれ世界的に人気が上昇しています。ジャパニーズウイスキーは、サントリーの創業者である鳥井信治郎氏とニッカヰスキーの創業者で日本ウイスキーの父と言われた竹鶴政孝氏が山崎蒸留所で製造を開始しました。製法はスコッチウイスキーを基礎とし、日本人に合うようにスモーキーフレーバーは抑えられつつ繊細な味わいが特徴です。また、ハイボールをはじめとした食中酒としても楽しめるようにつくられています。
日本独自の特徴としては、ミズナラ樽でしょう。通称ジャパニーズオークと言われ白檀(ビャクダン)や伽羅(キャラ)、ハチミツなどの特徴的な香りが世界中から人気となっています。
ジャパニーズウイスキーの定義・・・2021年に定義され、原材料は麦芽を使用し、日本国内で採取された水を使用する。蒸留は日本国内の蒸留所で行い、原酒を700リットル以下の木樽に詰め、日本国内で3年以上貯蔵すること
wikipediaより引用
まとめ
シングルモルトウイスキーは多くの蒸留所から発売されていて、どれを選べばいいか分かりませんよね?
スコットランド・アイルランド・日本と国によってもそれぞれ特徴があり、どれもすばらいウイスキーばかりです。
そんな方は、スコッチウイスキーから始めてみませんか?
スコッチウイスキーは蒸留所も多く色々な味わいが楽しめますよ!
スコッチウイスキーの地域ごとの特徴を見て、「おいしそう」「興味がある!」と感じた地域からセレクトしてみるのも楽しいと思いますよ!
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